DCF法(ディスカウントキャッシュフロー)とは不動産鑑定評価の1つの手法です。
将来の利益とキャッシュフローを 様々な前提条件のもとで予想し、事業価値を算出します。
事業価値とは将来にわたって、 どれぐらい稼ぐ能力があるかということです。
不動産鑑定評価基準において、不動産の価格を評価する方法は3つあります。
”取引事例比較法”、”原価法”、”収益還元法” です。
こうした三つの手法は、いずれも不動産の価値に対する別の方面からの見方を意味しています。
つまり、「1つの見方に固執するのではなく、多方面から不動産の価値を検討しましょう」
DCF法では、まず、初年度、2年度、3年度......といった、投資物件の保有期間における、1年ごとの純収益を査定していきます。純収益は、“最終的に投資家の手元に残る現金の額”とも表現できるため、“キャッシュフロー”とも呼ばれています。
このような年度ごとの査定を行えば、例えば「2年度には固定資産税の上昇が予測され純収益が下落する」とか、
「3年度には大規模な修繕が必要となり出費が嵩むので純収益が下落する」とか、
「4年度には家賃の上昇が見込めるので純収益が上昇する」といった、より精密な純収益の査定が可能となってきます。
手順2.割り引き計算をする
つぎに、DCF法では各期間の純収益を現在価値に“割り引く”という、お金の時間的価値を考慮する作業が行われます。
突然の質問となりますが、「100万円をあなたに差し上げます」という人が、ここに居たとします。
さて、「この人から今100万円をもらう」のと、「5年後にもらう」のとではどちらが得でしょうか?
正解は、今もらう方が得となります。
今すぐに100万円をもらっておけば、その100万円を運用することで、5年後の手元には100万円以上が残っているハズです。一方、5年後に100万円をもらった場合には、5年後に手元に残っているお金は100万円だけです。
つまり、お金には時間的な価値の違いがあるのです。
このお金の時間的な価値の違いを、評価の際に考慮しておく作業が“割り引き”です。
手順3.転売価格を予測する
さらに、DCF法では、保有期間終了後の転売価格も予測して価格に反映させます。
予測された転売価格についても、転売時から現在までの時間的価値を考慮して、“割り引き”の作業を行います。
ところで、従来の日本では、「不動産を購入後、5年や10年といった一定期間だけ収入を得て、その後転売する」という投資行動はあまりみられませんでした。
これは、土地神話があったため、不動産は「長い期間所有し続けてこそ価値が増す」といった考えが根強く存在したからです。
しかし、最近では投資家の行動もさま変わりし、転売前提の投資が増えてきています。
不動産ファンドが、こうした転売前提の投資を行う典型例です。
手順4.合計する
このように得られた、「保有期間中における純収益の現在価値の合計」に
「転売価格の現在価値」を合計することにより、DCF法による収益価格が求められます。
なぜDCFが注目されているのか?
また、右肩上がりで地価が上昇していた時代には、「いくらで不動産を買ったならば損をしないのか」という収益面からの発想よりも、「いくら出せば、今、その不動産を買うことができるのか」という取引相場からの発想が重要でした。
このため、ち密な収益面からの計算ということに、注目が集まっていませんでした。
ところが、不動産ファンドの進展によりDCF法に注目が集まりだしたのです。
REITなどの不動産ファンドへの投資家は、「ファンドが現在保有している不動産から、確実に配当がされるものなのか」という点に注目します。
したがって、不動産ファンドが“保有している不動産の時価情報”を提供する際には、収益性から見た不動産の価値が重要となり、その中でも、ち密な計算に裏づけられたDCF法による評価額が求められる訳です。
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